2015年1月29日木曜日

誕生日とクリスマスとお正月




私が新しいゲームを買うタイミングは、この3つでした。
当時はファミコン全盛期。
一本5000円のソフトを買う為にはお小遣いを貯める程度では焼け石に水です。

大きなチャンスを待つしかありません。

私の誕生日は11月、クリスマスが12月、お正月が1月、立て続けです。

小学生の私は作戦を立てます。
毎月、高額商品を買ってもらうというのはかなり難易度が高くなります。
しかも勉強の為というならまだしも、遊ぶためのゲームです。

そこでこの3回を拡散させる事を思いつきます。

どうしても動かせないのはクリスマスです。
これはサンタさんが来る、と思い込んでいる子供の夢を壊す訳にはいかないという親心を一番に考えますから、12月の初旬ぐらいから手紙を書きます。
「サンタさんにプレゼントは頼んだから、大丈夫」
夕食の時に、時たま出るプレゼント希望アンケート時にはサンタさんを強く押し出します。

ここまでやれば後は簡単。机の引き出しにサンタさんへの手紙を用意して、そこに欲しいゲームソフト(たまに超合金やガンプラ)を記入しておけば、学校に行っている時に親が見て、勝手に用意してくれます。

夢を壊さないようにと気遣う親と、それを巧みに利用する子供の攻防です。
毎年勝利を収めていたのは私でした。

クリスマスは動かせない。

次はお正月です。
いろいろな所からお年玉をもらいます。
親が他の子供にも配っている事ぐらい、子供だって気が付きます。
そこで、私は提案しました。

「もらった分が多かったら頂戴」

なんていじらしい子供でしょう。
親が上げたお年玉より、私がもらったお年玉の方が多かったら、差額をくれと言っているのです。
こうする事によって、集計期間が挟まります。
何も、本当に集計してるわけではありません。雑にこんなもんかなと計算していたハズです。

正月気分が抜けきった2月の頭に尋ねるのです。
「お年玉どうだった?」
するとだいたい5000円貰えます。

同級生の中には、お年玉は全部取られるなんてマヌケな奴も居ました。
私も黙っていたら全部取られていたと思います。
子供の可愛さ、しおらしさを全面に押し出す事で、全額搾取は回避していたのです。

お年玉問題も、確実にソフト1本ゲット+先延ばしによる連続取得の回避。という一挙両得な作戦で見事解決です。

後はイベント性の低い誕生日です。
ここは特別な方法で望みました。

『クリスマスにサンタさんから貰うからいらない』
です。
これには両親も驚きです。
その代わり家では誕生会を開いてもらって友達を連れてきます。

そこでケーキやお菓子、ジュースなどを揃えてもらうのです。
プレゼント交換のイベントも挟んで、来てくれた友達には文房具を代わりにあげたりしていました。
この文房具代も親持ちです。
楽しく友達と盛り上がっていれば、自然とプレゼントの話になります。

他の友だちは、こんなモノをもらったと言う中、私だけ何も貰ってないという現実。

『なんて可愛そうなんだ!』
そう思うでしょ。隣に居るおじいちゃんは。

後日おじいちゃんから好きなモノを買いなさいと5000円もらいます。

こうして私は、きちんと3回。ファミコンのソフトを買う資金を手にします。

しかし、ここで買っては行けません。

面白いゲームを見極めないと行けませんから、現金を手にした喜びに惑わされない様に、プラモデルの空き箱にしまいます。
無造作に積み上げられたプラモデルの空き箱の中なんて、誰も調べません。
わかりやすく貯金箱なんて机の上に出していた日には、貯金なんてできないのです。

『子供がこんなに大金を持つのは良くない』

子供からしたら意味がわからない論理で取り上げられるのですから。

実際にもらったお金を計画的に貯めているのに、それを良くないとは何事でしょう。
もらったらすぐ使えばセーフで、貯めていたらアウト。
そんな教育をしているからロクな大人にならないのです。

暇があるとパチンコに出かけるおじさんみたいになっちゃうのです。
子供の私からしたら、ローンで家を買うとか意味がわからなかったです。
だってそうでしょう。貯めてから買えば利息なんて払わなく済むんですから。
だいたい、お金を借りなくちゃ買えないモノを欲しがるなんて、間違っています。

まあ、あの頃の自分に顔向けできない人生になってますが、今のゲーム事情を考えると子供の頃を思い出します。

だって、無料で遊べるんです。
お金かかりませんよ!
ネット代が…とか考えなくてもいいでしょ。今なら光回線がどこの家にだって引かれています。

今、自分が小学生だったらと考えると、貯めたお金は参考書を買う為に使っていたと思われます。


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